DuBois(2007)のスタンストライアングルを使って小説を読めるか

もうだいぶ前のこととなってしまいましたが、『絶対移動中 Vol.17 悪い人』に寄稿しました。

「お主も悪よのう。っていうこのスタンス」志方尊志

内容はDuBois(2007)で論じられている「Stance Triangle」を使って小説の読み方のモデルを考えてみるというもの。

スタンストライアングルとは何かというと、二者間である対象について話しているときに、対象をどう思っているのか(評価)をAさんがしたときに、Bさんも同様に評価をする、それは必ずしもAさんとBさんの評価は異なるかも知れないが、コミュニケーションにおいてはそれをすりあわせることによってなりたちすすんでいくというもの。

このモデルを、典型的には小説の一人称の語り手が物事について語ったときに、読者が受け取る反応に当てはめてみるというものです。

時間がなかなかとれなかったので論自体はまったく練れておらず読んでも説得力がありませんが、その後に読んだ読者論系の文献を色々と観てみても筋としては面白いのではないかと思っています。

これ、目的としては、心内語バリバリの小説に読者が感情移入するときとそうでないときの仕組みを探りたいためだった。忘れていた。

まぁまだどこかで買えるか分かりませんがぜひ。